谷山浩子 Discography Guide

文/長井英治

たんぽぽサラダ

1983年4月21日

キャニオン/AARD-VARK
PCCA-00264

紙ジャケットシリーズ
2011/7/20
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
YCCW-10137
(Blu-spec CDTM仕様)

  1. ジャンニ(朝をつれて来る人)
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫
  2. パセリ パセリ
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫
  3. LADY DAISY
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫

  4. 作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:青木望
  5. たんぽぽ食べて
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫
  6. SEAGULL
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫
  7. リカちゃんのポケット
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫
  8. 眠りの森
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:青木望
  9. 悪魔の絵本の歌
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫
  10. 地上の星座
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子・藤本敦夫

アルバム解説

清水の舞台から飛び降りるような気分(?)で始めたというラジオ番組「オールナイトニッポン」の開始時期と同時に発売されたアルバム。その影響もあり、オリコンのアルバムチャートのTOP30にランクインするヒットを記録した。彼女の才能のつぼみが開花して、花粉があちこちに散布したかのようなイメージだ。白谷山と黒谷山のバランスもよく、メロディ自体も情感があふれ、力がみなぎっている。なかでも「LADY DAISY」のメロディの美しさは圧巻。「たんぽぽ食べて」と「リカちゃんのポケット」を初めて聴いたときの衝撃は30年経過した現在でもはっきりと覚えている。前作橋本一子の人脈から、石井AQや斎藤ネコと出会うこととなり、その後の谷山浩子の音楽人生に大きく関わってくる。そういう観点から、このアルバムは彼女のキャリアの上でターニングポイント的な1枚といえる。

谷山浩子さんの一言

「「オールナイトニッポン」にはとても辛かった思い出があります。完全にキャラを作っていましたから。でもそのおかげでこのアルバムは、私の作品の中では大ヒットになりました。『白と黒』『花とゆめ』がバランス良く収録されたアルバムですね(笑)。この時期の私のアルバムではこれが特にオススメです。」

水の中のライオン

1984年5月21日

キャニオン/AARD-VARK
PCCA-00265

紙ジャケットシリーズ
2011/7/20
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
YCCW-10138
(Blu-spec CDTM仕様)

  1. 人形の家
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:藤本敦夫
  2. ラ・ラ・ルウ
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:鷺巣詩郎
  3. パステル・ウェザー
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:藤本敦夫
  4. 夜のブランコ
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:松下誠
  5. 花を飾って(KAMAKURA)
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子
  6. キャロットスープの唄
    作詞:谷山浩子・垣内一浩 作曲:谷山浩子
    編曲:藤本敦夫
  7. ハサミトギを追いかけて
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:藤本敦夫
  8. 鳥は鳥に
    作詞:大島弓子・谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子
  9. バザール
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子
  10. 風になれ~みどりのために
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:橋本一子

アルバム解説

「オールナイトニッポン」で安定した人気を得た時期にリリースされたオリジナル・アルバム。その充実した状況は美しいジャケット写真に現れているかも。当時、レコード店でジャケ買いだった記憶がある。80年代中期を象徴するように、前面的にシンセサイザーが敷かれており神秘的な印象。ネパール旅行からインスパイアされて書いた曲だという「ラ・ラ・ルゥ」「夜のブランコ」「バザール」、今でも定番的な人気をもつ「キャロットスープの歌」、大島弓子「綿の国星」のアニメ映画主題歌「鳥は鳥に」など、アルバムとしての強いコンセプトはないが、この時期の名曲を多く収録している。CM曲として使用された「風になれ~みどりのために~」はシングルとしても発売された。オリコン最高位23位を記録している。

谷山浩子さんの一言

「当時ツアーで長崎に行ったとき、バンドのメンバーと歩いていたら、風俗店のポスターにこのジャケットの写真が使われているのを発見しました(笑)。アルバムのタイトルは最初は『ネムコさん』というのを考えたんですけど却下されて、『水の中のライオン』になったんです。(石井)AQの考えたタイトルに『鳥のいる広場』という候補があったんですが、今思えばそっちにすれば良かったかも。アルバム1曲目「人形の家」の最初のSEが水中でライオンが鳴いているような音だからこのタイトルになったんです。『水の中のASIAへ』(松任谷由実)と「風のライオン」(CHAGE&ASKA)を足して2で割ったようなタイトルじゃないですか?(笑)。」