Language
Kの項目の漢字にも通じるんですが、私は昔から言葉が大好きです。言葉ならなんでも好き。言葉遊びも好きですね。そもそも文字の読み書きは独学で覚えたんです。絵本を読んでもらいながら文字を追いかけて、分からなくなったらその都度聞いて、読み方を覚えていきました。
書くほうは、本の文字の横に真似して書いて覚えました。遊びのような感覚でしたね。でもその時書いた文字は、全部鏡に映したように左右が逆になっていたんです。自分ではそっくり真似したつもりで書いているのに……。私の「さよならDINO」という曲の中に出てくる「鏡文字」と言う言葉はここからきています。
漢字と同じくらい、ネパールやインドで使われているデバナーガリー文字も好きです。初めてネパールに旅行に行ったとき、バンコク経由でネパールに入ったんですが、その飛行機の案内文字が英字とデバナーガリー文字だったんです。なんて美しいんだろうって、すごく感動して、ネパールに着いたら、すぐ本屋に入ってデバナーガリー文字で書かれた本を買いました。読めないのに(笑)。少しだけ文字を書けるようになったので、わたしのアルバム『天空歌集』のジャケットには「谷山浩子 天空歌集」とデバナーガリーで書いた文字を入れています。
空飛ぶモンティ・パイソン
ポニーキャニオンから「空飛ぶモンティ・パイソン」のビデオが出たときに初めて見て衝撃を受けました。最初にビデオが出たときなのかな?誰かに薦められて見たんですけど、とにかく面白くて、笑いすぎて死ぬかもって思ったくらい。
最初に見た中で特に印象に残ってるのは「全英プルースト要約選手権」という、タイトル通り、長大な小説を15秒で解説する選手権のコントなんですが、これがすごくおかしくて(笑)。
「モンティ・パイソン」のTVシリーズはシーズン4まであって、そのほかに映画もあるんですが、どれも好きですね。私のアルバム『テルーと猫とベートーヴェン』に入っている「偉大なる作曲家~Decomposing Composers~」と『フィンランドはどこですか?』に入っている「フィンランド」は、モンティ・パイソンのMichael Palinが作った曲のカバーなんです。Michael Palinはモンティ・パイソンの中でも音楽担当の主要の人ではないんですが、この2曲はよくできてますよね。大好きです。
モンティ・パイソン好きが高じて、前にケラさん(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)とモンティ・パイソンの曲だけを歌うコンサートをやりました。2005年かな。そのときに歌った曲の日本語訳の下訳は全部私がやりました。そこからケラさんと手分けして曲に合わせた訳詞をしました。ナイロン100℃の人たちがコントをやったりして、すごく面白いコンサートでしたね。そこでしか歌えないギリギリな曲も結構ありました。
今はDVDボックスを持っているので、たまに見て笑っています。