谷山浩子 Discography Guide

文/長井英治

Memories

1997年9月17日

キャニオン/AARD-VARK
PCCA-01124

紙ジャケットシリーズ
2011/9/14
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
YCCW-10153~4/2枚組
(Blu-spec CDTM仕様)

<ディスク:1>


  1. 作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  2. ピエレット
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  3. ひとりでお帰り
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  4. 鳥は鳥に
    作詞:大島弓子・谷山浩子 作曲:谷山浩子
  5. 静かに
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  6. 再会
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  7. 草の仮面
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  8. 銀の記憶
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  9. ガラスの巨人
    作詞:谷山浩子 作曲:崎谷健次郎
  10. アリス
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  11. あたしの恋人
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  12. LADY DAISY
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  13. 見えない小鳥
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  14. まっくら森の歌
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  15. ブルーサブマリン
    作詞:谷山浩子 作曲:岡本朗

<ディスク:2>

  1. 森へおいで
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  2. 約束
    作詞:谷山浩子 作曲:いしいめぐみ
  3. 夢の逆流
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  4. 海の時間
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  5. 王国
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  6. あやつり人形
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  7. ミスティナイト
    作詞:安田義文 作曲:谷山浩子
  8. 六月の花嫁
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  9. 風のたてがみ
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  10. 小さな魚
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  11. おはようクレヨン
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  12. 冷たい水の中をきみと歩いていく
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  13. 会いたくて
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  14. パジャマの樹
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  15. 約束の海
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
  16. ひとみの永遠
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子

アルバム解説

1997年9月にリリースされた『Memories』は、谷山浩子のデビュー25周年を記念して企画された3枚目のオリジナルベスト。そして、101人コンサートが300回を達成した記念盤という位置づけにもあるアルバムだ。1996年から1997年にかけて行われた101人コンサートのリハーサルや本番のテイクを2枚組というボリュームに収録している。オリジナルベスト『眠れない夜のために』と『カントリーガール』には収録されていない曲を収録、珍しい曲も多い。「アリス」のフルバージョンや斉藤由貴に詞を提供した「ブルーサブマリン」などはこのアルバムでしか聴けない。このアルバムが発売された数日後、渋谷のオーチャード・ホールで「101人コンサート」のスペシャル版「大101人コンサート」が行われた。比較的小さなホールでやっていたコンサートがこんなに大きくなってしまったのかという驚きと感傷が入り混じった複雑な気持ちになったことを覚えている。このアルバムを聴いていると、あのときのコンサートの独特な温かい空気感を思い出す。

谷山浩子さんの一言

「このアルバムは当時のディレクターの思いつきで作りました(笑)。ディレクターがADAT(エーダット。録音機材)を買ってライブの本番やリハのたびに録音してた音源がけっこうな量になったんで、「これでライブアルバム出さない?」ということで発売が決まりました。アルバムの1枚目は曲順をどうしても決められなくて、収録曲を五十音順に並べたんです。でもそのまま並べるとネタバレしちゃうので、並べたものを逆順にして、しかもリストの途中から始めて最後までいったら頭に戻るようにしました(笑)」

カイの迷宮

1998年9月18日

キャニオン/AARD-VARK
PCCAX-00013

紙ジャケットシリーズ
2011/9/14
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
YCCW-10155
(Blu-spec CDTM仕様)

  1. カイの迷宮
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  2. 花の季節 屋根の上
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  3. 世界一不幸なトナカイ
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  4. 壁に映る影
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  5. 満月ポトフー
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  6. カイの迷宮(文字のない図書館)
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  7. 薔薇の歌
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  8. 花園の子守歌
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  9. 花園の子守歌 つづき
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  10. カイの迷宮(誰かが笑っている)
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  11. 岸を離れる日
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:斎藤ネコ
  12. 椅子
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:斎藤ネコ
    ※〈CDエクストラ〉

アルバム解説

アンデルセンの「雪の女王」をモチーフにしたコンセプトアルバム。タイトルはその話の主人公から取られている。アルバムが発売された3ヵ月後の1998年12月には谷山浩子初の音楽劇「谷山浩子の幻想図書館~雪の女王~」を開催(1998年、2000年にも開催)。同作はこの音楽劇のサウンドトラックでありイメージアルバムでもある。音楽劇のイメージアルバムというと台詞やインストが多く収録されていると思われがちだが、このアルバムはれっきとしたボーカル入りのオリジナルアルバム。様々なタイプの楽曲が収録されているのにもかかわらず、全体を包み込むサウンドが一体感を持ち、まるで物語の中に迷い込んでしまったかのような感覚に包み込まれる。ラストの「椅子」は映画のエンディングを見ているかのような感動を覚える。音楽劇のサウンドトラックではあるが、コンセプトを知らずとも、谷山浩子のオリジナルアルバムとして聴けてしまうところが素晴らしい。

谷山浩子さんの一言

「このCDは縦書きの歌詞カードだったので、CDのケースの開け方が逆になっていて、CDが開けられないという人が続出でした(笑)。ディレクターに『組曲みたいなアルバムは売れないから止めたほうがいいのでは?』と助言したのですが、『出しましょう』と言ってくれたのでCDを出すことになりました。このアルバムの曲はよく出来た曲が多いと思います。いつも痛感することですが、自分でよく出来たと思う曲は大勢の人に受けない。あっという間に出来て、『え?こんなんでいいの?』というような曲のほうが大勢の人から支持される。10分でできた「恋するニワトリ」が最たる例で、あの曲はいろいろな人に気に入ってもらっていて、たくさんの方にカバーしていただいています」